当社の方向性
毎度のことですが、長文で恐縮です。
さて、当社の今後の、将来的な方向性について
この1~2か月、いろいろと悩んでおりました。
本当に皆々様のお陰様にて、
やっと、それなりの売り上げにもなってまいりました。
しかしながら、当方の相手は自然。
今後、鹿の仕入れを拡大すべきなのか、
それとも、新たな商品を増やすのか…
悩みに悩みました。
当方はご存知の通り、
有害鳥獣駆除という、農地の作物を食べてしまう鹿の捕獲を生業としております。
しかしながら、鹿の被害は増えているという声も聴きますが、
恐らくは行政的な申請の件数が増えているのであって、
日々、山を見る限り、鹿の頭数は数年前に比べ格段に減っているように感じます。
当方が見ている山は、
山梨県の甲州市の中でも、神金という、大菩薩のふもとの地域、
本当に極々一部かもしれませんが、当地では鹿は減っています。
近隣の地域を見ても、
一時期の様に、鹿を頻繁に目をすることが減っているように感じます。
そこで、先述の悩みでございます。
悩みと言いましょうか、狩猟と商売というジレンマと言いましょうか…
当方は農林水産省、環境省へペットフード製造業者として登録している
狩猟者が営むペットフード製造業なわけですが
当方の選択肢として、
〇鹿以外の素材を仕入れ、商品数を増やし、様々な品種のペットフード専門の製造メーカーになるか
それとも
〇食品衛生法に基づくジビエ業者となるか
という、選択肢に悩んでおりました。
悩みに悩んだ末、いずれの選択肢もとらないことにいたしました。
まず、シカ以外の仕入れを考えました。
当地で言うと、平飼いで、遺伝子組み換え飼料を使用しない素晴らしいブランド鶏がございます。
さらに、甲斐サーモンや、各種のブランド豚、ブランド牛などもございます。
しかしながら、いずれも顔の見える生産者とはなりますが、
当方の考える、 生き物たちの最期の声を聞き、伝えるという部分が薄れてしまいます。
続いて、ジビエ業者に関しては、
これは私見ではありますが、当地では捕獲頭数的に経営が成り立たないと考えます。
他の県内地域、北海道や長野、その他の地域では、それ以上にシカがいるかと存じます。
詳細を書くべきですが、長くなってしまうので割愛しますが
恐らくは平成30年度位までは捕獲頭数が多かったと思います。
しかし、平成31年・令和元年度に関しては、
捕獲頭数は減少に転じるのではないかと感じている次第でございます。
そうなりますと、捕獲頭数の減少傾向も含め、
使用できる頭数を増やすためには、狩猟者の技術面の向上を図らねばなりません。
しかしながら、当方は狩猟者としてはまだまだ新人、
解体頭数、捕獲頭数の経験よりも、所属年数。
高齢の狩猟者に対しあれこれいえる者ではございません。
もっとも、言った所で、まず聞き入れられない土地柄でございます。
当方の所属するグループの先輩方は本当に例外的です。
結局はシカを仕入れたとしても、当方の考える仕留め方がなし崩し的に、
当方の考えとは異なる仕留め方のシカも仕入れもせねばならないことが目に見えます。
シカの命を無駄にしてしまっているという気持ちの一方、
シカの命を、お金としてしか見ていない狩猟者に加担はしたくない。
そう、思うのが正直なところ。
全国的に鳥獣害対策というのは、
現状の推定生息頭数に対して、ゴールの削減目標頭数を定め、
年間予算を付けて捕獲駆除していくという方法がとられています。
しかしながら、当方の考える鳥獣害対策というのは、
獣たちが山から下りてこなければいいじゃん。
という考え方です。
すごく単純です。
山から下りてこない、すなわち農作物の被害はなくなる。
ヒトとケモノの境界線を作ることが当方の考える鳥獣害対策。
目標数値という人間の思惑の数値では取り返しのつかない状況になると思います。
すなわち、闇雲にシカを獲り続けるというのは本意ではありません。
起ち上げ当初の基本に立ち返り、
当社は廃業することを目標に、事業を実施します。
その為には、 売上をひたすらに伸ばす右肩上がりの経済を目指すのではなく、
横ばいの経済を目指せればいいと思っております。
じっくりと長い時間をかけてヒトとケモノの境界線を作り、
それでも下りてきて獲れたシカを必要な方に。
それでは経営が成り立たないのでは??
ということで、
会員サイトとしてオンラインサロンの起ち上げを予定しております。
当方に対し、ご信頼を頂ける方に対し、
クローズドの中で、当方が移住して出会った
厳選の商品などもご紹介していきたいと考えております。
もちろん会員様向けの限定商品も考えています。
加えて、双方向のラインを作ることで、
メーカーとお客様のこれまでとは違う関係を築ければと考えております。
これまでのペットフードメーカーとしては考えられない選択肢だと思います。
イメージとしては…
昔ながらの商店街、
そこにあるシカ専門のペットフード屋さん
その脇で店主おススメの商品がある。
会費はそこまでの交通費、そんなイメージでしょうか。
資本主義的な売れれば良い、売ってナンボ
みたいなところからは逆行しております。
先日も、とある大手のショップグループさんから話がありましたが、
お断りしました。当方、そういう考えはございません。
だけど、そこは意地を張ってもいいのかなと思っております。
当方は次の時代を常に模索し、
常に次の時代に挑戦してみたいと考えております。
オンラインサロンは今月~来月中にオープンしたいと考えております。
最後までお読みいただきありがとうございます。
本当に皆様のお陰様で、この様な選択に挑戦できる次第です。
重ねて御礼申し上げます。本当に日々ありがとうございます。
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