最期の声


こういうことを書いてよいものかとも思いましたが… 

少し長くなりますが…  


最近、動物愛護に携わられていらっしゃる方々からの、

深いご理解を頂き本当にただただ、嬉しく思っておりました。 


一方、猟師ということだけで、何を書くわけではなく、 

ブログのサブタイトルにズラーっと名前が並んでいて、 

そこに僕の名前が書いているわけで、 

内容も無いようで、面倒くさいんでイチイチ相手にはしませんが、 

新聞でも見たのでしょう。 

もう少し当方の内容を見て頂きたいものでございます。  


ご存知の通り、 当方では有害鳥獣対策事業として、 

つまり、増えすぎてしまったシカを駆除する。 

ということを行っております。あえて、駆除と書きました。


農業や林業からの依頼で、シカを減らしてくれと国、自治体へ要望が行く、 

自治体から猟友会に協力の依頼が来る。 

猟友会毎に年間捕獲目標頭数が定められ、 

その目標頭数を捕獲するのが猟師。 


林業の先には水があります。 

農業の先には野菜や果物があります。 


全く無秩序な状態で良いならば、何もしなくて済みます。 

しかし、獣と人の境界線を作るとなると、争いが起きます。 

まるで国境の様です。 


はっきり言って、僕が捕らなくても誰かが捕ります。 

ならばと思い、 

絶対に嫌であった殺生を生業とすることにしました。 


自治体の事業となりますと、ただただ駆除を実施します。 

捕っては埋めの繰り返し、 

猟師たちも、命を無駄にしていることが 本当に心苦しいことを知りました。 


そこで、当方も猟師になり、その命を活用させて頂く 

というのが当方の『ワンさまニャンさま』です。 


現在では、 僕と、地域おこし協力隊の通称がっき~の2名で捕獲をしています。 

いずれもワナを利用し、槍で捕獲します。 


鉄砲というのはシカは何が起こるかわからぬまま、ズドンです。 

槍は目の前へ行って、最後の声を聴き、刺します。 

電気ショックも使いません。 

棍棒で気絶させることもしません。  


それぞれ賛否はございますが、どの死に方がいいかなんて、

当人じゃないとわかりません。 

あくまでこちらの人間側の考えでしかありません。  


僕は最近は槍とナイフを使います。 

オスは攻撃してくるので、まだ槍じゃないと対応できません。 

メスや子の場合はナイフで手刺しをします。 


できるだけ最期の声を聴いてやろうと思ったからです。  

ワナにかかっているシカに近づき、 

お諏訪様の勘文(かんもん)を唱えます。 

大日如来のご真言を唱え、なぜ、殺されるのかを話します。 

最後に、お前たちに罪はない、悪いのは我々人間。

と言います 僕の自己満足かもしれませんが。 


過去に一度だけ、 脳に直接話しかけてくるようなすごいこともありました。 

ま、それはおいといて。  


最期の声が時折、よくよくわかることがあります。 

犬を飼っている方はわかると思いますが、 

鳴き声だけなのに、なぜかわかる。  


そんな事がたびたび起こります。

槍よりももっと近い、ナイフの手刺しにしてから尚の事です。  

とはいえ、最期の声を聴くというのは本当に辛いものでございます。  


今日のは久々にきつかった… 

詳細はご容赦ください。 

言わんとしていることが痛いほどに伝わった 


「わかっている、わかっている、しかし、すまん…」 


はっきり言って、やめれるもんならやめたいですよ。 

何年経っても苦しさは変わらない。  


しかし、それでもなぜ続けているのか、 

これが天から与えられたお役目だと思っているからです。  


思い起こせば本当に無謀な起業でした。 

資金ゼロからのスタートです。 

しかし何度も何度も、 

天に助けられたとしか言いようがないことが次々と起こり、 

今、決して余裕があるわけではありませんが、 

なんとかでも今やっていられている。 

娘という最高のギフトまで頂いた。 

仲間が増えた。 


天から、『やっていることは間違っていない』と言われていると、 

そう思わずして、続けることはできません。  


いつかこんな日が終わればいいと本当に心から願っています。 


余談ですが、人が人を殺すという、 

全くの無益な無意味な戦争というものも無くなればいいと思います。 


追記

憲法改悪反対!!

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