とある大手のプライベートブランド下請けさんの話


下記、メーカー名など伏せさせて頂きますが、 

情報元の方へご迷惑が及ぶとなりませんので、ご了承ください。 

先日、とある、 

某大手ショッピングセンターのプライベートブランドの製造を 

下請け業者として受けている方から相談がありました。 

この方は前々からの知り合いで、 

某大手さんのペットフードの製造を手伝う旨は聞いていた。 

相談の内容は 

『シカ肉ってオスだとくさいの??』  

そこは某乾燥業者(B)から乾燥したジャーキーが送られてきて、 

袋詰めと、ラベル貼りをして問屋(D)に出すということをしていたらしい。 

で、その某所(B)から送られてきたジャーキーの袋を開けると、 

作業部屋中ににおいが充満するほど、くさかったとの事で、 

その某所(B)に確認をしたところ、 

「オスだからくさいんです」との回答だったとの事。 


話を整理すると Aというシカの食肉処理業者(人間用)   

   ↓

Bという乾燥業者

   ↓ 

Cという袋詰め・ラベル張り(知人)

   ↓ 

Dという問屋を通り

   ↓ 

Eという大手ショッピングセンターの店頭に並ぶ(発注元)  


Cの時点で、すごくくさく、その旨を発注元のEに報告し相談したら、 

先の「オスだからくさいらしいです」という回答だったとの事 

ちょうど会った日に 発情期のいわゆるシカくさいといわれるオスが捕れたので、 

その物のにおいを嗅いでもらうと、もっと違うくささだったという。  

当社は銃ではなく、槍で捕獲していますから、 

確かに他のいわゆるシカくさい発情期のオスもあまりにおいがしません。 

とはいえ、それにしても、そんなに臭くはなりません。  

僕自身もにおいを嗅いだわけではないので、何とも言えませんが、 

ここからはあくまで予測ではあるのですが、

 ・ワナなどで既に死んだシカをAで使用した

 ・内臓が破れて肉に付着したシカをAで使用した

 ・AからBに行く間に解凍されて傷んだ

 ・Bで乾燥する前段階、解凍時点などで傷んだ

 ・Bで乾燥する際に、前に乾燥したトライプなどのくさいもののにおいが移った 

上記のいずれかが考えられます。  


以下は僕の経験を踏まえた予想でしかありません。 

あくまで私見ですと断らせて頂き、  

当社が起ち上げ間もないころ、3年前、 

ワナにかかって、木に絡まって死んでしまったシカを、 

通常、死んでしまった場合は工場に持ち込む前に畑に埋設するのですが、 

その時、埋設する場所の方から、 

もったいないからいいから使ってみろ!!といわれ、 

まだ、立場も弱く、致し方なく捌いたことがあります。 

しかし、捌いた時の肉のにおいたるや、とてつもなく、 

玉ねぎが腐ったのがさらにきつい感じで、 

結局、埋設したということがありました。 

僕の私見では、この死んでしまった肉を利用した場合ならば、 

C社の方が言っているほどのにおいがするかなとも思います。 


くどいようですが、僕の私見ですが… 

ちなみにEのショッピングセンターでは 

国産、無添加、ヒューマングレードで売られているわけです。 

しかもそこそこの値段で。 

Eで売られるまでに、 

A、B、C、Dという業者を通っているわけですから 

それなりの値段になるのでしょう。 

にもかかわらず、問題の特定ができていません。 

『臭い』というのはあまり正常ではありません。 

熟成すれば『香り』です。 

とはいえ、ショッピングモールですから、やたらと高くはないはずです。 


となると、そもそもの値段はおいくらなのでしょう?? 

そもそものお肉のお値段が割に合わないと、 

このような事態が起こってしまうのかも合しれません。 

しかも、そのくさいジャーキーをそのまま出したというのですから更に驚きです。 

結局のところ、業者の手を介すということは、 

この問題の本当の部分は消費者の方にはわかりません。 

携わる業者ですら、わかっていないのですから。 


このような商品でも 

国産、無添加、ヒューマングレード 

と言われているのが、このフード業界の現状です。 


一愛犬家目線からすると、本当に問題だと思います。 

先日、アウトドアドッグフェスタで仲良くなった、 

ご自身もドッグトレーナーをされている方からご紹介頂いたのですが、 

ビッグウッドという総合フードメーカーさんがあるのですが、 

こちらでは、どこの何を使っているのかがはっきりとわかります。 

我が家もサンプルを依頼しました。 

食いつきももちろん抜群でした。

もちろん変なにおいもしない。 

素晴らしい取り組みだと思いました。 


僕は、前述のこのような、業界のグレーがなければ 

いちいち隠すことはないのではないかと思います。 

もっと情報を出していくべきではないのかと。  

当社も、もちろんオープンなスタンス 

顔の見える生産者ということを大事にしてゆきたい次第です。

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